ミノル・ヤマダ
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事務局長のザ・ナショナル・トラストレポート

N.T.E.ジャパン・クラブ事務局長が、英国の、日本の、
そして世界のナショナルトラスト活動など、ニュースをお届けします。

2007年8月1日(水)

世田谷トラストまちづくり大学

7月2日、N.T.E.ジャパン・クラブのミノル・ヤマダが財団法人世田谷トラストまちづくり主催の「世田谷トラストまちづくり大学」で英国ザ・ナショナル・トラストの活動の仕組みなどをレクチャーしてまいりました。 今回はそのレポートをお送りしましょう。

今回訪れた世田谷トラストまちづくり大学のメイン会場は、東京都世田谷区成城の「(財)世田谷トラストまちづくりビジターセンター」にあります。この辺りは美しい緑に恵まれた地域で、小田急の喜多見駅から多摩川の支流、立派な桜の並木が河岸にある野川にそって歩くこと約13分のところに、このセンターはありました。

ひと・まち・自然をつなぎ育むと銘打った「世田谷トラストまちづくり大学」は誰でも参加できる学びと交流の場として「(財)世田谷トラストまちづくり」が主催するものです。レクチャーさせていただいたのはその平成19年度の専門クラスで、昨年度の入門クラスに続き開催されているもの。 このクラスは次の、3コースからなっています。
(1)参加・協働のファシリテータ養成コース
(2)自然と歴史のフィールドマネージャー養成コース
(3)地域共生のいえコーディネーター養成コース

今回、私が受け持ったのは(2)のコースで、インタープリテーションの手法を中心に学ぶというもので、ナショナルトラスト活動発祥の地、英国のザ・ナショナル・トラストの現状と運営の仕組み等について、それぞれの手法を学んでいただくことを主眼にレクチャーしました。17名の受講生のかたがたは入門クラスを終了された熱心な方が多く、なかには1時間かけて通われている方もおられるとのことでした。 講義の後の質問もかなり専門的なものが多く、こちらもたじたじでありました。

さて、「(財)世田谷トラストまちづくり」は、平成18年4月に、社団法人日本ナショナル・トラスト協会の会員でもある「財団法人せたがやトラスト協会」と「財団法人世田谷区都市整備公社」が統合され、それまでに蓄積されたトラスト活動や住民ネットワークを継承発展させ、区民主体による良好な環境の形成及び参加・連携・協働のまちづくりを推進し支援するために設立されたものです。世田谷の美しく潤いのある街並みとみどり等の資産を次世代に継承し、心の豊かさや生きがいを地域に求める住民層の広がりに応えつつ、地域コミュニティとの連携・協力をさらに進めると共に、区民主体や区民参加による取組みを柔軟かつ横断的に推進、支援し、環境共生や地域共生の理念に基づくまちづくりを積極的に進めています(同財団のホームページより)。

その活動のなかでも、民有緑地を保全するため緑地の所有者と契約を結び環境の保全と公開を図る「市民緑地制度」や、50m²以上の森の所有者と小さな森指定同意により一般公開と保全を目指す「小さな森制度」など、ユニークな活動も実施されています。
このように、世界的大都市のある東京都の一角で、地域のトラスト活動に賛同する多くの人々の中から寄付やボランティアによる協力を得つつ、身近なみどりや歴史的文化的環境を次世代に引き継ぐ活動が確実に育っているのです。
現在、日本各地で展開されている英国のザ・ナショナル・トラストと同じ思いの活動のうちのひとつがしっかりと根付きつつあるのを感じ、その帰り道、世田谷トラストまちづくりが保護に力を入れている蛍舞う湧水地のある「神明の森」の深い緑に感銘を受けて世田谷を後にしました。

-以上

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