ミノル・ヤマダ
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事務局長のザ・ナショナル・トラストレポート

N.T.E.ジャパン・クラブ事務局長が、英国の、日本の、
そして世界のナショナルトラスト活動など、ニュースをお届けします。

2006年9月1日(金)

英国流の温故知新!
歴史を引き継ぐ大切さをうったえる啓蒙キャンペーンがスタート。

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歴史と伝統を重んじる国、英国で生まれたザ・ナショナル・トラスト。今年7月、脈々と続いていく歴史の重要性についての関心を高めるために、「歴史は大切、引き継ごう(The History matters-pass it on)」キャンペーンを、これまでになく幅広いパートナーシップとともにスタートさせました。

パートナーを組むのは、英国環境省の外郭団体であるイングリッシュ・ヘリテッジ、助成団体のヘリテッジ・ロッタリー・ファンド、歴史的建造物を守るヒストリック・ハウジズ・アソシエーション、地域の環境を守るシビック・トラスト、前述の「イングリッシュ・ヘリテッジ」が2002年に作った環境NPOの連絡組織ヘリテッジ・リンクなど、数え切れないほど多くの団体。今後、協力してイベントやプロモーション活動を行います。

それに先駆けて7月2日(日)、世界遺産でもあるロンドン塔で、有名な歴史家デイビッド・スターキー博士や、国会議員のトニー・ベンさんなどが出席して式典が開催され、キャンペーンのスタートがきられました。 さらに翌3日(月)、キャンペーンに協力する多くの有名人がケンジントン宮殿のレセプションに集まり、歴史と文化遺産に対する支援の姿勢をアピールするイベントへの参加を呼びかけました。

その中のひとり、ザ・ナショナル・トラストの理事長フィオナ・レイノルドさんも「このキャンペーンはユニークなパートナーシップの結果。歴史への関心を高めるために、文化遺産保護の関係団体がこのように集まったことにまずワクワクするわ。世界中の人々にも、歴史がどんなに大切かを示すために立ち上がってほしいですね。」とコメントを寄せています。

ちなみに、このキャンペーンの実施にあたり、イングランドとウェールズで行われたアンケートが興味深い結果を示しています。
○歴史に興味がある73%>スポーツに興味がある59%(ちなみにフットボールは48%)
○歴史は今の社会にとって大切80%>大切ではない17%
○歴史はクール(かっこいい)69%>そうではない20%
調査当時、フットボールの祭典がドイツで開催されていましたが、熱狂的なイングランドチーム応援ムードの中での調査にも関わらず、多くの人々が歴史に興味を持っているということが分かりました。

今度、100万人以上がこのキャンペーンのバッジを胸につけたり、サイトにログオンして支援表明に加わったりすると予想されており、「何を引き継ぎたいですか」というネットアンケートの結果が待たれるところです。

「歴史は大切、引き継ごう」キャンペーンはまったく政治的なものではなく、また差し迫った対応を求めるものではないものの、今行われている英国の国民性やアイデンティティーに対する議論、政府の文化遺産保護への予算決定について、少なからず影響を与えることになるでしょう。

国会議員のトニー・ベンさんも、「あなたが、もし自分がどこから来たかを知らず、自分が何者かも分からなければ、まず前進することは不可能でしょう。」と歴史を学ぶ意義を強調しています。 日本にも「古きを温ね、新しきを知る」ということわざがありますよね。不思議な意識の共通項だと思いませんか。

ー以上英国ザ・ナショナル・トラスト公式サイトのニュースなどからご紹介。

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