ミノル・ヤマダ
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事務局長のザ・ナショナル・トラストレポート

N.T.E.ジャパン・クラブ事務局長が、英国の、日本の、
そして世界のナショナルトラスト活動など、ニュースをお届けします。

2006年5月1日(月)

はじめて聞くエピソード、秘められた関係性・・・
知られざるプロパティの魅力を伝え、
環境保護の意識を高める
"アントールド・ストーリー・プロジェクト"。

英国ザ・ナショナル・トラストの目的は環境保護。では誰のために環境を守るのか。その答えは"For Ever, For Everyone"すなわち、「永遠に、みんなのために」という英国ザ・ナショナル・トラストのキャッチ・フレーズにあります。
みんなのために・・・となると、まずは多くの人に英国ザ・ナショナル・トラストが守っているものの大切さを理解してもらわなければなりません。文化遺産や自然の保護に関して一番肝心なのが、関わる人の視点次第で価値が違ってくるということ。そのため、ひとつのプロパティ(保護資産)を見るにしても、エピソードなど興味軸がたくさんあることが重要になってきます。

パフォーマー

そこで、ザ・ナショナル・トラストはプロパティの新たな一面を発見してもらうために、今年(2006年)の2月までの3年間"アントールド・ストーリー(知られざる物語)・プロジェクト"に取り組んできました。 人々にそれらを"特別な場所"にしているものが何であるのかということを、自分自身で発見してもらうチャンスを与えるためです。さらに、そのプロパティのアピールを強化し、"みんなのために残す"という使命を果たすためです。

さて、どうやって?それは、大変ユニークで、ザ・ナショナル・トラストらしい方法によって行われました。
ある助成基金から活動資金を得たザ・ナショナル・トラストは、まず地域の有能なアーティストのチームを編成しました。映画の撮影スタッフ、操り人形やダンスのパフォーマー、作詞家など、様々な分野の専門家を集めたのです。

ザ・ナショナル・トラストが雇い入れたアーティストたちは、地域のコミュニティ・グループと連携し、アジア芸術協会や高齢者福祉対策のNPOエイジコンサーン、若者対策の団体などと協働。建築物や自然などのプロパティについて、新しくユニークなインタープリテーション(意味の説明)の手法を創りあげました。そうして、プロパティに普通は来ないような人々を呼び込むことに成功したのです。

NPO

例えば、ロンドンの南にあるモーデン・ホール・パークでは、それまでほとんど知られていなかったこの広大な緑を遺した篤志家を偲ぶパーティーを行うことで、自然保護に対するその思いを地域の人と分かち合うことができました。
また、大邸宅のケデルストン・ホールでは、すでに多くの資料で裏付けられていた、かつての植民地インドとの密接な関係の歴史に"知られざる物語"を加え、新たな光をこの館に当てました。

プロジェクトは2003年に始まって以来、これまで18のプロパティで行われました。これを通してプロパティは新たな訪問者を増やし、人々は環境保護に対してより興味と理解を増し、英国ザ・ナショナル・トラストのスタッフやボランティアにとっても地域や各団体との協働のスキルアップにつながりました。
10代の参加者の「このプロジェクトのおかげで人生の見方が変わったわ!」というコメントに、このプロジェクトの効果が如実に現れているのではないでしょうか

—以上英国ザ・ナショナル・トラスト公式サイトのニュースなどからご紹介。

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